Discoverer入門

Oracle Discoverer Tutorial


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レッスン1に必要な時間は、約30分です。


レッスン1の概要

このチュートリアルでは、架空のビデオチェーン店に関する情報が入っている小規模なデータベースを使用します。このデータベースは、チェーン店の販売、在庫および店舗に関するデータで構成されています。 このデータベースを使用して、ビデオチェーン店についてのデータを取得する方法、データを分析する方法、Excelスプレッドシート形式およびHTMLページ形式によるデータの共有方法を学びます。

注意: ビデオ店データベースに接続するためには、ユーザー名、パスワードおよびデータベース名をDiscoverer管理者に設定してもらう必要があります。

レッスン1では、Discovererのワークエリアを確認し、画面上に表示される各項目の名前およびそれらの使用方法について学習します。 このために、ビデオ店データベースに接続します。 ビデオ店データベースには、このチュートリアルで使用するサンプルワークブックが用意されていますので、そのワークシートを利用します。 また、オンライン・ヘルプ・システムからDiscovererの詳細情報を検索する方法も学習します。

 

ワークエリアの確認

データベースから取り出されたデータは、次に示すように、Discovererワークブックとして表示されます。 次の用語リストをワークブックと対比してください。 これらの用語は、このチュートリアル、オンライン・ヘルプ・システムおよびワークブック ウィザードで使用されます。

 

ワークブック:ワークブックvidst4ja.disの一番上をみてください。 「Oracle Discoverer - [vidst4ja.dis]」と表示されています。使用中のワークブックの名前は、ワークブックの一番上に、大カッコに囲まれた形で表示されます。この場合は[vidst4ja.dis]です。 別のワークブックに変更しても、その名前が大カッコ内に表示されるため、どのワークブックを使用中か確認できます。 ワークブックとはワークシートの集合です。

ワークシート: 「vidst4ja.dis」ワークブックの一番下を見てください。 「テーブル レイアウト」および「クロス集計 レイアウト」というラベルの2つのタブがあります。各タブは別のワークシートを示しています。 これらのワークシートは両方ともビデオ店についてのデータを含んでいますが、編成が異なっています。 ワークシートには、ユーザーが必要とするデータが含まれており、ユーザーはこれを分析および他者と共有できます。

問合せ: ユーザーがワークブックを開いたり、新しいワークブックを作成するたびに、Discovererはあなたの会社のデータベースに問合せを送信します。 問合せとは、ユーザーが必要とするデータを取得するために、Discovererがデータベースに対して行う質問(たとえば、「前四半期のEast地域における店舗の総売上高はどのくらいか」など)のことです。 問合せは、データベースが理解可能なSQLという言語で作成されます。 データベースと通信するために、ユーザーがSQLを理解する必要はありません。 DiscovererがユーザーにかわってSQLを作成します。

アイテム: ワークシートのメインセクションを見てください。 データは、スプレッドシートに似た行および列から編成されています。 行および列には、Discovererからデータベースへの問合せに対する解答となるデータが含まれています。 「Region」、「Department」および「Profit SUM」という列ヘディングがあります。 ワークシート内の列ヘディングおよび行ヘディングは、アイテムを示します。 アイテムは、会社のデータベース内に格納されているデータの集合を含みます。たとえば、「Region」というアイテムは、ビデオ店があるすべての地域を含みます。 レッスン2では、データベースからアイテムを選択し、ワークブックを作成します。

ページアイテム: 列ヘディングの上を見てください。 「Year: 2000」という表示があります。 このデータベースには1998年から2000年の3年分のデータが含まれていますが、このページには2000年のデータのみが表示されています。他のすべてのアイテムの上に列ヘディングが表示される場合は、これをページアイテムと呼びます。 「ページアイテム」ドロップダウンリストで別のページアイテムを選択すると、そのワークシート内でページの切替えが行われます。 レッスン3では、同一ワークシート内のページを切り替えるために、ページアイテムを使用します。

 

Discovererの起動およびビデオ店データベースへの接続

あなたの会社のデータベースに接続するために必要な情報は、Discoverer管理者から取得してください。 Discoverer管理者は、ユーザーがDiscovererに接続するためのURLまたはWebアドレスを提供します。 また、ユーザー名、パスワードおよびデータベース名も管理者から取得してください。 データベースに接続し、Discovererを使用するには、これらの情報をあらかじめ取得しておく必要があります。 管理者は、ビデオ店データベースに接続するために特別に別のパスワードおよびデータベース名を提供する場合があります。 その場合は、次の指示に従ってビデオ店接続情報を使用してください。

  1. 必要な接続情報を管理者から取得して、「Discovererへようこそ」Webページ内の任意の場所をクリックしウィンドウをアクティブにします。

  2. 「Discovererへようこそ」Webページの右側にある、「Click to start」と表示された画像をクリックします。 「Oracle Discovererに接続」ダイアログが表示されるまで待ちます。


  3. 「接続情報」グループボックスに、管理者から提示されたユーザー名、パスワードおよびデータベース名を入力します。
  4. 「接続」ボタンをクリックします。 しばらくすると、「ワークブック ウィザード」が表示されます。これで、ビデオ店データベースに接続され、Discovererが使用可能な状態になったことを意味します。




    注意: ワークブックウィザードの画面が開かない場合、間違った接続情報を入力したと思われます。再度情報を入力し直してください。それでも接続できない場合は、Discovererの管理者に相談してください。

  5. 「ワークブック ウィザード」は、データベースから必要なデータを取り出すために必要な手順を説明します。

    これでデータベースに接続し、チュートリアルを実行できます。「既存のワークブックを開く」をクリックして開始できます。

 

既存のワークブックを開く

このチュートリアルで使用するサンプルワークブックを開きます。 サンプルワークブックはビデオ店データベース内に保存されています。

  1. 「ワークブック ウィザード」で、「既存のワークブックを開く」ボタンをクリックします。
  2. 「データベース」ボタンをクリックします。 「データベースからワークブックを開く」ダイアログが表示され、ビデオ店データベース内に保存されているすべてのワークブックがリストされます。

  3. ワークブックvidst4ja.disを選択します。
    注意: Discoverer管理者が、このワークブックの名前を変更している場合があります。管理者から指定されたワークブックを選択してください。
  4. 「開く」ボタンをクリックします。 サンプルワークブックの「vidst4ja.dis」が表示されます。問合せを実行するかどうか聞かれた場合ははいを選択します。

    vidst4ja.disワークブックが表示されます。

 

ワークシートの切替え

上で示したように、「vidst4ja.dis」ワークブックが自動的に開き、「テーブル レイアウト」ワークシートが表示されます。 「vidst4ja.dis」ワークブックには、「クロス集計 レイアウト」という名前のワークシートも含まれています。

  1. ワークブックの一番下にある「クロス集計 レイアウト」タブをクリックしてください。 そのワークシート用の問合せを実行するかどうかをユーザーに確認するダイアログが表示されます。
  2. 「はい」をクリックします。 Discovererはデータベースに問合せを送信し、別のワークシートとしてデータを表示します。

「テーブル レイアウト」ワークシートおよび「クロス集計 レイアウト」ワークシート両方にビデオ店に関する情報が含まれていますが、ワークシート内の情報の編成が異なることに注意してください。 ワークブックを作成するときには、このように関連するワークシートをまとめて1つのワークブックを作成できます。

 

オンライン・ヘルプの使用方法

Discovererのオンライン・ヘルプについて確認しておきましょう。 ヘルプが必要な場合は、オンライン・ヘルプ・システムを使用して、複雑な作業の手順、例および用語の定義を検索します。 ヘルプの取得方法は次の2通りがあります。

Discovererの使用方法に疑問があるときには、オンライン・ヘルプ・システムを使用してください。 ただし、画面にDiscovererダイアログが表示されており、ボタンおよびテキストフィールドの使用方法がわからない場合は、そのダイアログの文脈依存ヘルプボタンを使用してください。

オンライン・ヘルプ・メニューからヘルプを取得する方法

  1. Discovererメニューバーから「ヘルプ」 → 「トピックの検索」を選択します。 メインの「オンライン・ヘルプ」ウィンドウが別のWebブラウザウィンドウに表示されるため、Discovererウィンドウを表示したままトピックを読むことができます。

  2. トピックは作業ごとに編成されていることに注意してください。
  3. 「他者との結果の共有」のリンクをクリックしてみましょう。 関連するトピックへの追加のハイパーテキストリンクが表示されています。これらの追加のリンクをたどると、結果を第三者と共有(たとえば、Excelのスプレッドシート形式で)するための手順を参照できます。
  4. トピックに、探している項目がない場合は、関連するトピックを示している他のリンクを見てください。必要なトピックが見つかる場合があります。
  5. 探しているトピックが見つからない場合は、ページの右上にある「索引」ボタンをクリックしてください。 索引エントリのリストが表示されます。
  6. 「わ」の文字をクリックします。 「わ」で始まる索引エントリのリストを下方向にスクロールし、「ワークブックの共有」をクリックします。「ワークブックの共有」には2つのリンクがあります。ここでは1をクリックしてみましょう。トピックが表示されます。
  7. 「ヘルプ」トピックウィンドウを閉じ、Discovererウィンドウの任意の場所をクリックしてDiscovererウィンドウをアクティブにします。

文脈依存ヘルプボタンによるヘルプの取得

Discovererのほとんどのダイアログには、「ヘルプ」ボタンが用意されています。「ヘルプ」 ボタンをクリックして、ダイアログの使用方法を参照できます。

  1. Discovererメニューから「シート」 → 「ワークシートの編集」を選択します。 「ワークシートの編集」ダイアログが表示されます。

  2. 「ワークシートの編集」ダイアログで、左下にある「ヘルプ」ボタンをクリックします。 そのダイアログ固有のヘルプトピックが表示されます。 文脈依存ヘルプトピックは、そのダイアログの使用手順を説明しています。
  3. 必要であれば、ヘルプトピックウィンドウの下までスクロールし、下線付きのハイパーテキストリンクを探してください。 文脈依存ヘルプトピックからは、その特有のダイアログの関連手順についてのトピックも選択できます。
  4. ヘルプトピックウィンドウを閉じ、Discovererウィンドウの任意の場所をクリックします。

 

問題と解答

次の問題で、レッスン1の理解度を確認してください。 オンラインのチュートリアルを使用している場合は、問題の横にある「解答」をクリックすると解答が表示されます。 チュートリアルを印刷した場合は、レッスンの最後のページに解答が記載されています。

ワークブックとワークシートの違いを説明してください。 解答

アイテムとページアイテムの違いを説明してください。 解答

ワークシート内でのページの切替えはどのように行いますか? 解答

同じワークブック内に含まれる異なるワークシート間での切替えはどのように行いますか? 解答

「ワークブック ウィザード」とは何ですか? 解答


レッスン1のまとめ

レッスン1が完了しました。 これで、Discovererからデータベースへの接続方法およびデータベース内に保存されているワークブックを開く方法を習得しました。 ワークシート、アイテムおよびページ アイテムなどのワークブックの主要機能についても学習しました。 Discovererを使用する上でヘルプを必要とする場合には、オンライン・ヘルプ・システムおよびDiscovererダイアログ内の文脈依存ヘルプボタンの2つを使用できることもわかりました。

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解答

ワークブックとワークシートの違いを説明してください。

ワークブックとは関連するワークシートの集合のことです。 たとえば、「地域別売上」、「部門別売上」および「製品別売上」ごとに別のワークシートを作成し、各ワークシートに地域別、部門別および製品別の販売情報を含めるように、ワークブックを作成できます。

ワークシートには、Discovererからデータベースへの問合せに対する解答となるデータが含まれます。たとえば、「地域別売上」ワークシートには、「East、CentralおよびWest地域の会社の売上高はどのくらいか」という質問(問合せ)に対する解答となるデータが含まれます。

 

アイテムとページアイテムの違いを説明してください。

アイテムとは、データベースにある特定のデータの集合を示します。たとえば、データベース内のすべての部門を表示する場合は、「Department」アイテムを選択します。 レッスン2では、ワークブック ウィザードを使用してデータベースからアイテムを選択する方法を学習します。 アイテムはワークシート上では列ヘディングおよび行ヘディングとして表示されます。レッスン3では、ワークシート上のアイテムの配置を変更する方法を学習します。

ページアイテムとは、ページ上のすべてのデータをグループ化した特別なアイテムのことです。たとえば、データを1999年および2000年にグループ化できます。 ページアイテムはワークシート上で、他のすべての列ヘディングの上部に表示されます。 レッスン3では、ページアイテムの作成方法と、ページアイテム間の切替え方法を学習します。

 

ワークシート内でのページの切替えはどのように行いますか?

ワークシートに複数のページが含まれている場合は、ページアイテムを切り替えることで、ページの切替えが可能です。 たとえば、1つのページ上のデータを年度別にグループ化した場合は、年ページアイテムを「1999」または「2000」に切り替えることができます。 レッスン3では、ページアイテムの切替え方法と、ページアイテムの作成方法を学習します。

 

同じワークブック内に含まれる異なるワークシート間での切替えはどのように行いますか?

ワークブック内に複数のワークシートがある場合は、ワークブックの一番下にあるタブをクリックしてワークシートを切り替えます。 最初にタブをクリックする際、Discovererはそのワークシートに対する問合せを実行するかどうかをユーザーに確認する場合があります。(「ツール」→「オプション」→「一般」の設定で動作が異なります。) ここで「はい」をクリックするとワークシートの最新情報をデータベースから取得します。(自動的に問合せを開始するように設定されている場合は自動的にデータが取得されます。) 各ワークシートには、それぞれに対応する問合せがあります。

 

「ワークブック ウィザード」とは何ですか?

「ワークブック ウィザード」は、新しいワークブックまたはワークシートの作成を支援するDiscoverer上のツールです。 「ワークブック ウィザード」によって、SQL問合せの作成やデータベースへの送信を含むワークシート作成のほとんどの作業が自動化されています。 レッスン2では、「ワークブック ウィザード」を使用して新しいワークシートを作成します。


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